私は実は、一枚目の手紙を見たとき、ほんの少しだけ違和感があった。筆跡は変えているつもりだけど、写真の裏に書かれていた字は真緒ちゃんに似ていた。


でも、その時はまさかと思って気にしなかった。



しかし、真相が徐々に明らかになっていくうちに、私は真緒ちゃんにたどり着いた。








「お兄ちゃんと真弓さんは別れた。真弓さんはお兄ちゃんに妊娠の嘘を隠しきれずに正直に話した。だけど、真弓さんはお兄ちゃんに真緒が関わっていたことは言っていないみたい。・・・・とにかく、こんなこと真緒が頼むことはおかしいけど、・・・・ひっく、・・・・うぅ」





真緒ちゃんは、それから涙が溢れてしまった。嗚咽で上手く喋れないみたいで、次の言葉がなかなか出てこなかった。






「お兄ちゃんと・・・・ひっく、やり直して?・・・・お兄ちゃんのあんなに辛そうな姿、見たことない。・・・・ぅう・・・・最近のお兄ちゃんは、・・・・ひっく、・・・・ご飯もあまり食べれてないの・・・・すっかり痩せ細っちゃって・・・・お兄ちゃんには、なつこ先生が必要なの。真緒が二人の仲を引き裂いておいて、何言ってんの?って思うかもしれないけど、なつこ先生お願いします。お兄ちゃんを助けて!!」








私は混乱していた。



手紙を送ってきたのは真緒ちゃんだと知っていたけど、真緒ちゃんが私と旬の結婚に反対していた気持ちや、旬が騙されていて真弓さんとは何にもなかったことは今日初めて知った。