私は北川先生に「行きません」と即座にきっぱりと断りそうになったが、少し考えてみてそう言うのを止めた。





新しい恋も・・・・ありかもしれない。








「それ、いつですか?」


「来週の金曜日ですよ。相手は皆セレブで教養のある人達だから期待して♪」






来週の金曜日なら、まだ時間がある。それまでに、ちゃんと二人と話をして心を決めよう。前に進むんだ。






 




その日の夜、驚いたことに真緒ちゃんと斉藤はるかは私の玄関の扉の前に座って私が帰ってくるのを待っていた。


斉藤はるかは私が現れると、私の肩をぽんぽんと優しく叩いてそのまま自分の家に戻って行った。




私は真緒ちゃんを部屋にあげた。真緒ちゃんは辛い表情を浮かべていた。こんな顔をさせてしまう前に、私は真緒ちゃんと話し合うべきだった。多感な年頃の女の子を追い詰めてしまったようで、胸が傷んだ。