幼なじみなんていらない





「ふーん、やっぱ、そうなのね」

マキはふむふむと感心したように、言った。


「いや違うって!」


「嘘つきなさい、あんた分かりやすいのよ」

そう、わたしの頬っぺたをむぎゅうと、軽めに摘んだ。とても悔しい。


「あんな、髪の毛サラサラ甘いマスク長身優しい、滝谷が彼女作らないのおかしいもんね」


「小学生が好みなんだ〜」


「ちょ!愛奈!ひどい」


愛奈は髪の毛をくるくるしながら、冗談だよ〜かわいい中学生ね〜と言った。

いや、どっちも嫌なんだけど…。



「そう、俺、小学生好きだから」


すっと、首元に何か感じたかと思うと、凌輝の腕が回されていた。

昨日の今日で、わたしの心臓が飛び跳ねた。




「凌輝!」