幼なじみなんていらない






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「あれ?あんた今日、滝谷とは一緒に登校してないわけ?滝谷はおやすみ?」


今登校してきた友達のマキが、わたしが教室で椅子に座り、違う人と話しているのを見て、教室をキョロキョロ見渡しながら聞いた。


「あっ、確かに〜、言われてみりゃ、凌輝くんきてないね〜」

ふわふわ栗色の長い髪の毛の愛奈が髪の毛をくるくるしながら、同じように教室を見渡しながら、言った。


「まさか喧嘩か〜??」


マキがニヤニヤしながら面白げに聞いてきた。

「 違うよ」

あれって喧嘩なのかな〜?


あの後、凌輝は何も言わずにわたしの頭を撫でると 「口、当たったと思ったろ?」と、意地悪な笑いを見せると部屋を去っていった。
そう、凌輝はあの時、唇の横すれすれにキスしてた。


「え!なんかメイ顔赤いんだけど」
そう、言うマキに、

「告白されたんじゃないかな〜〜」



と愛奈が言った。ふわふわと話す愛奈だけど、確信を突いた言葉に、わたしはもっと顔が赤みを帯びるのを感じた。