「部活お疲れ様、北野(きたの)くん」 「モナ、さんきゅー!」 私が臨時マネージャーになって、早一週間。 一人を除いた部員達とは案外仲良くなれていて、“モナ”と呼ばれるようになった。 …ただ一人、矢田くんだけとは緊張して話せない。 どうしたら、自然と話せるんだろう。 「……モナ?」 「えっ?」 ぼーっとしていた私は、突然の北野くんの声でハッと我に帰る。