職員室に戻り、HR前に処理していた仕事を淡々とこなす。
あの時代にはなかった作業が結構あり、慣れない作業ということもありなかなかに筆が進まない。

「んあ、だいじょぶー?」

「はい、だいじょ・・・・・・・・・・・はぁ?!」

小柄な、というよりどこからどう見ても両手で数えられるほどの年齢にしか見えない少年が立っていた

「き、きみ。ここ高校だよ?なんでいるんだい?」

「君こそ何を言ってるんだい」

平然とした顔で言って見せる彼に、俺は茫然とした

「・・・・・・・念のため聞くけど、君はなんて名前だい」

「あのなあ・・・俺の名前は烏飛賊兎(からすとび ぞくと)、れっきとした理科の教員だからなあ。」

あきれたように言い放つ彼を見ていると、手には教員用タブレットを持ち、そもそも制服を着ていない。

「・・・・・すみません」

「べつにいいよ。最初わからない人ばっかりでもう慣れっこ」

あきれるように肩を落とすかれはどこからどう見ても子供で、すこし面白い。

「とりあえずわからないなら教えるけど、どうする?」

「え?えーと・・・・・よ、よろしくおねがいします・・・」

あきらめて説明を頼むと、烏飛さんはにへらと笑って手を伸ばした