「えぇ~......」
わけわかめ。
もう意味わからねぇよコイツ。
なんか喋れやゴラ。
なんて逆ギレし始めた瞬間、
「もうここでいいや~」
「!!おわぁ!」
おぉ~っと、陸選手ここにて急カーブ!!
隣のあやめさん、つまづき転びかけます!!
......っと、踏ん張ってここはギリギリセーフか!!
「ちょっと!!危ないじゃん!?」
連れてこられた先は、どこかの建物裏。
薄暗いし......なにここ~
キョロキョロと見渡し、半分ビビってるあたしにさらに追い討ちをかけたのは......
────ドンッ
もちろん陸だった。
「ひぃっ、ちょ、びっくりしたじゃ、んっ?」
驚かせた陸を叱ろうと顔を上げた瞬間、陸のお顔が目の前にあって......
声、裏返りました。
普段ならここであたしは自分の変な声に爆笑してるところなんだけど。
それができないのは、きっとこの尋常じゃない陸のオーラのせい。

