ご機嫌ななめらしい陸は、帰る気分になったらしく、帰る気満々。
だからさよならーって挨拶しただけなのに…
「あんなやつに挨拶なんていらねぇ」
それすらも怒られた。
「ちょっ、陸?」
グイグイ引っ張って元来た道を進む陸を不安げに見つめる。
こんな陸は初めて見たし。
「お、怒ってるの?もしかしてイチゴアイス、嫌だった?」
「......は?」
「あたしのキャラメルアイスと交換してあげよっか?」
それか今から買いなおす?仕方ないからそのアイスあたしが食べてあげるよ?なんて呟くあたしに、
「......はぁ。」
陸はため息をついた。

