イラついてるのが伝わって来る。


「分からない問題を今から教えるから」

教師用の教科書を開くと、

「まず、自分でわかるとこまでやって」


そう言って、腕を組むと椅子の背もたれに深く寄り掛かると、

黙って目を閉じた。

そうすることで、怒りを抑えようとしているようだった。




私は差し出されたノートにとりあえず答えを書き始める。

ペンはすぐに止まる。

えっとぉ・・・・

必死に考えるけど先が出てこない。

出来なくてここにいるんだけど。


先生の様子を伺う。