72時間の恋人


ナツミをベンチに座らせて自販機までひとっ走りし、缶コーヒーとオレンジジュースを買ってきた。



「……ありがと」

「礼はいいからさ、もう泣くなって。あとは押して帰るからさ」



……沈黙。






先にそれを破ったのは、ナツミの「違うの」という消えそうな声。