昼休み、解放された中庭のベンチにナツミはいた。 俺は購買で買ったコロッケパンを持参していたが、ナツミの横には弁当箱が二個。 「お弁当作ったんだけど……もしかして持ってきてた?」 「いや、今日は無くて飢えそうだった」 そりゃ、総菜パンよか彼女の手作り弁当だろ! パン屋さんごめんなさいと思いながら、俺は後ろ手に急いでパンをぺしゃんこに潰しポケットに突っ込んだ。