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『今日の放課後、裏庭に来てください。帆香』
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「はるひ」
「・・・・・・ほのか」
苦虫をかみつぶしたような表情に、私もまたぎゅうっと顔が歪むのが解った。
「ごめんなさい」
「・・・・・・帆香?」
「本当は・・・・・・、私ずっと周くんが好きだって言えなかったの。だから、後先が逆になっちゃって、結局いろんな人を苦しませた。春陽が、ずっと誰かを無視したりしてたのは、私のせいだって解ってたのに、見て見ぬふりしてた。春陽に、」
帆香が泣きそうな顔になっていた。
「八つ当たりじゃなくて、私にしてって言えなかったの。怖かったの! ・・・・・・ごめん、だから春陽もいろんな人に嫌われたよね」
「それは、自分で作った壁だから。乗り越えてみせる!」
ぽろ、と帆香からも私からも涙が流れた。
「春陽らしい」
「仲直り・・・・・・、してくれますか」
にこっと帆香が笑う。泣き笑いの表情が可笑しくて、つい頬が緩む。
「・・・・・・はい」
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