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「春陽、おはよう」
「のの! おはよう」
ぱぁ、と顔を輝かせて、春陽が返事をする。
靴を脱いで、下駄箱に入れる。
「春陽。なんで、あんなことしたの?」
「あんなこと?」
「・・・・・・結実と、私を無視、したり」
「あぁ」
困ったように春陽が笑う。
「怖かったからかな」
理由なんて、求めてなかった。反省してる、とか、悪いことした、とか、あわよくば謝罪を聞いたら何かが私の中に落ちる気がした。そうしたら、許せる気もした。
「仲いい子突き放して、みんなが私のみ方でいてくれることが解れば、よかったんだぁ。でも、そうしてないと怖かったの」
「だから、私だったの・・・・・・?」
「うん」
ぞっとした。
そんな意味のあるイジメをあの春陽がしていたことに。
かたかた、と手が震える。


