慌てて髪に手をやる遥。


…中学生にもなってその意識はどうなんだ…


ため息をついてから、私はくしを取り出し、手渡した。


「どうせ持ってないんでしょ?」

「う…あ、ありがと」

でも、その手が遥に届く前に、教室のドアがガラッ!と勢いよく開いた。

そして、どかどかと先生が入ってきた。