「橋本は?ちゃんと学校行ってんの?」

「たまーに。」

「おいおい。しっかりやれよ。」

樋口がため息をつく。

「樋口だって授業よくサボってるけどな。」

「違うから。僕は体調悪くて保健室で寝てるだけだから。橋本はどうせゲーセンとかカラオケだろ。」

「あたりー。今日もこれからゲーセン。」

そんなくだらない話をしていると、知らないやつらに声をかけられた。

「なあお前、西高の橋本だよなあ?」

「…は?誰?」

見るからにガラの悪そうな大人たち5人。穏やかじゃない。

「え、橋本…知り合い?」

荒川は不安そうにしている。樋口は相変わらず無表情だが。

「昨日、俺の後輩がお世話になったみたいで。」

…ああ。昨日ボコボコにしたやつらの後ろ楯ってわけか。