兄ちゃんとは大違いだ。 「お前それ、吸収が早いって、要するに頭空っぽってことじゃん。」 兄ちゃんに話すと、そう返された。 「うるっさい!増永くんは優しいもんねー。」 「で、何?その増永くんへの想いが大きすぎて勉強が手につかないと?」 「いや、私の想いじゃなくて、増永くんと彩香ちゃんの想いが、」 「…彩香ちゃんって誰だよ。」 「今から話すから!聞いて!」 「…はあ。」 私は話を続けた。