「よっこらせっと。」 窓枠を乗り越えて教室に入ってくる幹ちゃん。 「見つからなかったらどうしようかと思った。」 「え、なんで、」 「今日誕生日じゃん。おめでとう。」 そう言うと、私の頭の上で袋を逆さまにした。 「痛っ!痛い!」 「いつもより多めに降らせております。」 痛がる私を見て、幹ちゃんは笑う。 「…ありがとう。」 やっぱりちょっと笑ってしまう。