「あー。だる。お腹痛いのに僕ー。お腹痛くて日誌書けないー。」 は、なんてやる気のない嘘だ。 「樋口くん、それじゃあ今日はお弁当食べられない?」 笛木くんがそう言いながら弁当を取り出すと、樋口はピンと背筋を伸ばし、 「うそ!お腹痛いのうそ!食べれる!食べる!ありがとう!」 と言って弁当の包みを開いていた。 こいつ、私を上回るめんどくさがり屋だ。 そのくせ食い意地は張っている。 なんてたちの悪い。