「哲也、最近楽しそうね。」 「え、」 朝、お弁当を詰めていると、母に言われた。 「そう…かな。」 「うん、とても。何か良いことあった?」 嬉しそうにそう言う母に、俺も嬉しくなった。 「俺の弁当が友達に好評なんだ。いつも目を輝かせて喜んでくれる。」 「ふふ。私も、哲也の料理は世界一美味しいと思うわ。」 「…ありがとう。」 「今度、友達連れてきなさい。」 「…うん。」 心がじんわりとあたたかくなった。