ポンコツ同盟

樋口は俺の肩を叩いた。

「荒川、ほんと君ってクズだね。」

いや、クズなのは分かってるけどそんなストレートに言う？

「ま、君は、救いようのある再生可能なクズだ。」

「え、」

「荒川、君、野球部に未練はある？」

野球部…。野球は好きだけど、部活は好きではない。これからも野球を続けたいなら、地域のクラブにでも入ればいい。

「ない！」

「よし、じゃあ仕返しをしよう。今日部活が終わったら、首謀者を呼び出しといてよ。体育倉庫の前ね。ちゃんとひとりで来させてね。」

「…わかった。」