さらにそれから10分くらい経って、ようやく夕ご飯にありつけた。
「のんちゃん……美味しいね……」
「みぅちゃん……美味しいねこれ……」
『冷めてるけど。 』
冷めてるけどもようやく食べれて本当に大満足。
肉なんか最高に美味しい。
「さて、水くんできますか……」
よいしょと立ち上がると、足首に激痛が走る。
「うぐっ……」
しまった。
怪我していたことを忘れていた。
「ほら、コップ渡して。」
そう言ってくれたのは、男子の先輩だ。
「あ、大丈夫です!動けますから……」
「遠慮してんの?」
「だって部のルールですから……先輩に後輩が仕えるって…」
「そんなのいいのいいのw俺が好きでやってんだから。ほらよこして。」
私はその先輩の優しさに甘えたくなった。
「んじゃ……お願いできますか……?」
「うん。待っててね。」
「ありがとうございますっ!」
久しぶりにこんなにドキドキした。
一宏君と別れてはや2年。
一宏君といるときもこんなドキドキを感じていた。
……いやいやいやいや!
あの先輩と一宏君はまた別!!
一緒にしちゃだめだ……


