放ったボールが虹を描けば




「私は……

自分の苦手なことを、やってみたかったんです。」



「苦手なこと?」



「はい。
私、文章書くのが苦手なんです。
卒業文集とか、見てられないほどヘタで。
だから、新聞部に入ったんです。

絶対に文章書かなきゃいけないから。」




「なんで、苦手なこと?
そんなのやりたくないだろ。」



「そうなんですけど…………

私、これやりたい!ってものがなくて。

だから、それならいっそのこと嫌いなことやって、嫌いじゃなくなろうと思って。」




好きなことなら、いつだってやる気になる。



でも、それじゃできないものは残ったままだ。



「どうせ壁にぶち当たるなら、




___________苦手なことに向きあった自分で、挑んでみたくないですか?」




たとえ克服できてなくても、 


克服しようとしただけで、


一歩前に進める気がするんだ。



「できるできないはどっちでもいいんです。

苦手なことに向きあった経験が、きっと私を強くしてくれます。」



誇れることはないけど、



だからって足踏みしてるわけにはいかない。