放ったボールが虹を描けば







「………先輩は、なんでバスケ始めたんですか?」



先輩の隣を歩きながら、聞いてみる。



「……小学校のとき、誘われてバスケチームに入って。

最初はあんまり乗り気じゃなくて、面倒くさいとか思ってたんだけど、

初めてシュート決まったとき、そんなの全部吹き飛んだ。

それから、真剣に取り組むようになった。」




そうだったんだ…………



最初は乗り気じゃなかったなんて、想像できないなぁ…………






「紺野は?
なんで新聞部になったんだよ」



「え、私ですか!?」



先輩の話にうっとりしていたら、突然聞かれて驚く。



「なんでこっちだけ話さなきゃいけないんだよ。
ほら、早く話せ。」



篠崎先輩だけでいいのに……!



仕方なく私も話すことにした。