約束よりもずっと早く着いてしまった

科学室はもう開いていていつもの席に座る



ドクン...ドクン...

泣きそうになるくらい鼓動が大きい


付き合うことはできない それは望まない

でも伝えることで何か変わるかもしれない

ずっと矛盾してるの

私の中で現実と欲求がぶつかってる...


あなたの特別になりたい
でも迷惑はかけたくない

女性として見てほしい
でもそんな事許されない


彼を困らせるだけなのかもしれない

でも止まらなかった




カラ...

「おまたせ!おはよう」

振り向くといつもの先生だ

私も普通にあいさつが出来ていることに

少し落ち着いた気がする


私の前に座る彼がすぐ違和感に気付いた

机の上にはいつも必ず用意していた

教科書やノートが何もないから...




私は静かに深呼吸をする...


『ごめんなさい。今日本当は勉強見てほしかったんじゃないんです』

先生は黙って私を見つめていた


『先生...あのね?


私...なの...



先生が...好きっ』