大切な人へ


目が覚めたら井川くんの家だった


「母親帰って来たからさ、夕食食べて行けよ。」

心配そうな彼の視線に
状況を思い出してくる__


『__イヤイヤイヤ大丈夫!
そんな申し訳ない事できない!
帰るよ。寝かせてくれてありがとう』

起き上がるとだいぶ楽になってたし
お母さんに挨拶だけして帰ろう



『はじめまして。藍野といいます
井川くんとは同じクラスで...

急に体調が悪くなってしまって
休ませてくれたんですが
勝手にあがってしまってすみませんでした』

頭を下げると、お母さんも心配そうな顔で


「そんなのいいのよ
まだ熱ありそうね?送るわ」

首元にそっと触れたお母さんの手は優しくて


___懐かしい感覚がした




井川くんのお母さんはすごく綺麗な人で、多分普段は明るい人なんだろうなって雰囲気だった


断ったけど結局送ってもらってしまった

アパートの前でおろしてもらい制服の入った
紙袋をうけとり車を見送る



最悪だ...

落ち込みながら部屋でシャワーを浴びた



制服をかけようと取り出すと紙袋からころんっと
井川くんが買ってくれた風邪薬が転がってきた...

中には私が好きなカロリー○イトのフルーツ味や
おでこに貼る冷え○たが入っていた


なんにも言わず入れてくれてるのが彼らしくて...
笑ってしまうけど嬉しかった

私は有難くフルーツ味を半分食べて薬を飲んで
おでこを冷やして眠りました



__________


~♪  29日朝

『...もしもし』

スマホの着信音で目が覚めて電話に出ると
自分でもすごい声にびっくりした

「もしもし美優?? すごい声...」


電話のむこうの晄人さんもびっくりしてる
風邪ぶり返したって言ったら彼は飛んできた

すごい速さで 笑いながらドアを開ける