大切な人へ


『はぁ...温かい』

井川くんが入れてくれたホットコーヒーを
ベットの上で毛布にくるまって飲んでる

エアコンを入れてくれてるけど
やっぱり寒くて私の顔が真っ白だったんだって


『...元カノさん可愛かったね』

ちらっと彼を見ると目をそらされた

あまり考えてなかったけど
彼はモテてるんだと思う...


すっきりした顔立ちで身長も高くて
2年でピッチャーらしいし

普段から女の子にもよく話しかけられてる



『井川くんてモテるの?』

「どうでもいいっしょ
つーか...モテなさそうって思ってた?」

『そうじゃないけど...知り合ってから
ずっと彼女いないしイメージなかった』

「野球やってるだけで寄ってくるのもいるしな」


『でもあの子は..』

「やめろって!」

少し大きな声に制止される



「想ってもらっても答えられないもんも
あるって、お前も言ってただろ」

『そうだね...ごめん。』

「1年の頃は好きで付き合ってたけど
...仕方ないだろ」

井川くんの気持ちを知ってるだけに
彼の切ない表情に私も切ない...




「あ。そのベットでも何回もシタけど」


__‼

そんなこと言わないでよ!!



想像してしまいそうで
慌てておりようとして...

『わっ‼』「あっぶねー....セーフ」

毛布に足をとられて頭から落ちそうだった


『ごめ...っ...』

受け止めてくれた彼の肩に手をかけて
顔をあげると目の前に彼の高い鼻が...


あと数センチでキスしてしまいそうな距離に
固まってしまった



ぐいっ...


肩を押されて彼が離れていく...



「気をつけろよ どんくさい」

ごめんって言いながら
ドキッてしてしまった罪悪感が残る...