シンとした夜。 まだ手を掴まれていた。 「…サキ、手を」 「嬉しかったです」 「え?」 「私が、あなたのものとおっしゃったので」 あなたのもの。 『そいつは、あたしのものだ!』 なんてことを言ってしまったんだ! 今になって思い出すと恥ずかしすぎる! 「あ、あああああれはだな。違うんだ!」 「否定は、許しませんよ?」 笑ってるけど、目が笑ってねぇ。 俺は顔が引きつった。