「皆に何したんだ」
「何したって、眠らせただけじゃない。ギャーギャー騒いでて五月蝿かったから」
確かに寝言を言って寝てる奴もいる。
少し安心した。
「サキにどうしたんだよ」
「眠らせてあげたの。ほんとカッコイイわよねー」
サキの頬に手を添えた。
そして顔を近づけた。
その行動に俺はムカついた。
「やめろ!お前サキのなんだよ」
「サキ様はね、あたしの婚約者なの。だから返しに来たの」
「婚約者!?」
え、待って。
んじゃあサキの親父は嘘をついてたのか?
おい待てよー。散々悩んできたのに。いやそこまで悩んでない。



