悪魔とヤンキーの夜恋会




彼は笑っていた。
人間なんておかしなことを言うんだなって。


「そうだ。名前は?」
「…名前は、ない」
「そうか。んじゃあ俺が付けてやろう」
「本当?」
「う〜ん。…潤でどうだ?」
「潤?」
「雨の日に出会ったからだ。それにお前は綺麗な潤った目をしている。どうだ?」
「気に入った」
「よし。なら、俺の所へ来るか?大丈夫。見捨てたりしない。約束だ」


その言葉に涙が出た。
安心したように倒れてしまった。

そこから過ごしていくうちに、記憶が薄れてきた。
自分がどうやって過ごしてきたのか。思い出せれなかった。
だけど忘れるなんて別に構わない。
あの頃と違って楽しかった。