少女が男……如月嶺ーキサラギ レイーに保護されて1年……少女は少女と呼ぶに似つかわしくないほど成長した。

少女は如月嶺に保護されてから如月鈴ーキサラギ リンーと名前をつけられた。

少女は保護された当日、13歳ぐらいだった。

今は14歳……

鈴は保護されてからずっと部屋から出たがらない。

だから、鈴は1年間部屋にとじこもっている。

それだけなら、まだ、マシなほうなのだ。

鈴は声失明なのか……一言も話さない。

何を聞いても頷くだけだ。

それに食事もまともに食べようとしない。

唯一食べるのは果物だけだ。

そして、1番問題なのは鈴が記憶喪失ということだ。

名前も何も覚えていない。

調べても何も出てこない。

だから、嶺は鈴を家族でずっと育てていた。

だけど、鈴はずっと何かに怯えていた。

その原因が分かったのが鈴を保護してから1年がたった時だった。

鈴は男性恐怖症だった。