不思議の国の白雪王子


「オレとシロは双子の兄弟ね。」


今度はニッコリと笑ってそう言う。


「そ、それじゃあ、白雪の母親って…!」


「ん、ハートの女王。」


「ええええ!?」


だから昨日『母さんがお前に会いたがってる』って言ってたんだ!


しかもクロさんと白雪が双子って…そんなの似てる訳だよ!


「ちなみにオレがお兄ちゃん。」


「あ、それはなんとなく分かります。」


だって、クロさんは落ち着いてるイメージがあるけど、


白雪は俺様って言うか、ワガママって言うか…


うん、白雪が弟ってすごくしっくりくる。


私とクロさんは、2人で顔を見合わせて笑い合った。


「東側と西側って、いつから分裂してるんですか?」


「3年前くらいかな。」


「え!もっと大昔からだと思ってました。」


「最近だよ。父さんと母さんのケンカが原因。」


「夫婦喧嘩で分裂したんですか!?」


「そう。父さんが………」


それからクロさんは、たくさんの事を教えてくれた。


クロさん達のお父さん、チャーミング王が浮気性なこと。


ラビちゃんは昔白雪に拾ってもらって城に住んでいること。


スノーとブラッディも双子の妖精だと言うこと。


しかも、この国はその2匹しか妖精がいないと言うこと。


白雪は泣き虫だったこと。


白雪は女の子を12股していた時期があったこと。


白雪の病気は、国が分裂した後に急に発病したものだと言うこと。


白雪は…


クロさんの話は、8割方ずっと白雪の話で、私は思わず笑ってしまった。


彼は気が付いていないのか、「何で笑ってるの?」と不思議そうに問いかけてきた。


「いえ…白雪のこと大好きなんだなと思って。」


私がクスクスと笑ってそう言うと、ボッと顔が赤くなる。


そして少し恥ずかしそうに話し始めた。


「…昔は仲良かったんだよ、オレ達。何をするにも一緒でさ。」


「そうだったんですか!」


「でも、双子だからって色々比べられて。」


「……」


「シロはそれが嫌だったんだろうね。ある日突然口を聞いてくれなくなった。」