8. 告白
「うん。あのね、まず初めての相手は…斎藤…なんだ。」
「斎藤?斎藤ってあの競馬野郎のだよね?」
鼻息荒く凛々子が聞き返した。
「そう。あの斎藤。」
ネムはすかさず懐疑的な表情で、
「いや、ちょっとまってよ。斎藤って…あんたばか?」
一同ため息をついた。なぜなら絵里の以前の彼氏の斎藤は世界一の遊び人といっても過言ではない程女好き。それに加え性格も最悪。
そんな遊び人だとは周知の事実であったが、彼と幼馴染みだった絵里は容姿端麗な斎藤に幼い頃から恋心を抱いていた。
数ヵ月前のある時、斎藤からの電話に絵里は心踊らせた。
『絵里、俺ずっと好きだったんだ。付き合ってくれない?』
こんなおとぎ話のような現実が自分に起ころうとは信じられず、絵里はこの時頬をつねったほどだった。
返事は即答でOK。二人は数回デートを重ね、彼女は斎藤の好きな競馬にも付き合った。
お金を貸したこともあるが、もちろん返ってくるはずもなかった。
けれども、彼女はとにかく斎藤といられるだけで死んでもいいと思うほど幸せだった。この瞬間までは。
「うん。あのね、まず初めての相手は…斎藤…なんだ。」
「斎藤?斎藤ってあの競馬野郎のだよね?」
鼻息荒く凛々子が聞き返した。
「そう。あの斎藤。」
ネムはすかさず懐疑的な表情で、
「いや、ちょっとまってよ。斎藤って…あんたばか?」
一同ため息をついた。なぜなら絵里の以前の彼氏の斎藤は世界一の遊び人といっても過言ではない程女好き。それに加え性格も最悪。
そんな遊び人だとは周知の事実であったが、彼と幼馴染みだった絵里は容姿端麗な斎藤に幼い頃から恋心を抱いていた。
数ヵ月前のある時、斎藤からの電話に絵里は心踊らせた。
『絵里、俺ずっと好きだったんだ。付き合ってくれない?』
こんなおとぎ話のような現実が自分に起ころうとは信じられず、絵里はこの時頬をつねったほどだった。
返事は即答でOK。二人は数回デートを重ね、彼女は斎藤の好きな競馬にも付き合った。
お金を貸したこともあるが、もちろん返ってくるはずもなかった。
けれども、彼女はとにかく斎藤といられるだけで死んでもいいと思うほど幸せだった。この瞬間までは。
