二人のヨスガ

 




 

「海君、何して……むぐっ!」





叫ぼうとしたら、
海君に口を塞がれる。





「桜、大声出すなよ。

バレたら俺、二度と学校来れないだろ!?」





海君は、すぐに手を離してくれた。




私は、できる限り小声で話す。





「海君、どうしてこんな所にいるの?

零君はどうしたの!?」



「零は、家にいる。

俺の代わりに」



「どういう事?」



「桜……放課後、一緒に帰れるか?

その時に話すから、今は……」





海君は、辺りを見回した。





よほど人に聞かれたくない話なんだ。





私は、無言で頷いた。





「けど、大丈夫なの?


今日一日は、零君ってバレないようにしなきゃでしょ?」



「大丈夫だろ。

現に桜だって、俺がいるって気付かなかったし。
零のモノマネは得意だからな」






う……
確かに喋り方そっくりで、零君だと思ったけど……心配だよ……。






「縁、あのさ……」





とか思ってたら、愛佳がやって来た。