お金か愛か~16歳男子の決断~

「あたし…惟智くんが好きです!だから…惟智くんには中途半端なままでいてほしくないんです!」


伊集院さん…


「ほら!何やってるんですか!智柚ちゃんに電話すれば会えます!!今すぐ行ってください!!」


「で…でも…」


伊集院さんが…


「あたしのことは構いません。もう用件は済みましたから♪」


伊集院さんは笑顔でネクタイの袋を見せた。


中途半端…


確かに中途半端や。


ここで行かないつ行くねん!


しっかりしな…あかんよな。


「伊集院さん…ありがと!!」


俺は店を飛びだした。


そして、高校に入ってやっと買った携帯を取りだし智柚にかけた。