お金か愛か~16歳男子の決断~

…それにしても…


さっきはほんまに焦った。


歩莉に会うなんてな…。


再会しただけでこんなにも俺の心拍ははやくなった。


まだ…


俺は歩莉が好きみたいやな…。


なんて未練がましいやつ…。


俺は無意識にため息をついていた。


「惟智くん、どうしたんですか?ため息なんてついて…」


気がつくと伊集院さんが隣にいた。


「いや、何でもないよ!これからどうする?」


「あ…ではお茶でもしません?」


伊集院の提案で俺らはデパート内の喫茶店に入った。



「智柚ちゃんと一緒にいた歩莉さん?は惟智くんもお友達なんですか…?」


席について少し経った時、伊集院さんが聞いてきた。


やっぱり気になるよなぁ…。


あんな変な雰囲気やったし…。