「歩莉と?…じゃ、仕方ないかぁ…。」


歩莉と付き合うまでは俺にどんな用事があろうと智柚の買い物に付き合わされてたけど、今は歩莉とと言えば大丈夫や。


「都希と行けばいいやん。」


都希なら喜んで行くと思うけどなぁ?


「嫌。今日は諦めるわ。」


智柚は即答した。


都希…ドンマイやな…。


「明日ならついていったるから…な?じゃ、行ってくるわ。」


「わかった~。歩莉によろしく言っといてな♪」


俺はあたたかい家から寒い外へと出た。


…待ち合わせ場所につくと歩莉がいつものように明るく俺に向かって手を振っている。


待ち合わせの時間より何分早く行っても、先にいる歩莉。


今日だって10分前に着いた。


歩莉って何分前に来てるんやろ…。


これがいつもデートの度に思うことだったりする。