お金か愛か~16歳男子の決断~

俺の作った料理が歩莉のお母さんの作った料理を思い出さした…


そうなんか…?


「うん…都希くんの言う通り。うちのお母さん、中華料理が好きでよく春巻きとか作っててん…。」


そうやったんや…。


「お母さんとはまた一緒に住めへんの?」


普通はお母さんと一緒に住みたいよな?


「わからへん…。お母さんとまた一緒に住みたいけど、今の暮らしも結構気に入ってんねん。だって…こうしてみんなと一緒にいれるんやもん!」


歩莉は満面の笑みを見せた。


「歩莉ちゃん…」

「「歩莉…」」


ほんまに…歩莉は強い。


俺だけじゃなくて、今ここにいるみんながそう思ったと思う。


この状況で笑顔を見せられるんやから…。