どうなるかわからないけど、今はそんなネガティブなことを考えてる場合じゃない。
(せっかく、テスト前で早く授業が終わったんだから!瑞希お兄ちゃんに会いに行ってるんだから!!今はそれだけを考えなきゃ、凛!?)
夜は帰ると聞いていたので、帰ってくるまで待ってればいい!
用意してもらったマイルームで休んでるのもいいし、お店の掃除をするのもいいでしょう!
旦那様の帰りを待つ新妻のように・・・!瑞希お兄ちゃんを待てばいいのんだから♪
いいえ、不規則なシフトだから、案外、今日はいるかもしれない!
期待を込めて、たどり着いた敷地内へと進む。
渡された合鍵で、裏口から入る。
「こんにちはー!瑞希お兄ちゃん、みなさん!凛が来ましたー!」
鍵を閉めて、一回の店舗へと足を踏み入れた。
中はシーンとしていて、誰一人いない。
出てこない。
(あれ??)
「・・・・みんな留守?」
(全員いることの方が、めずらしいけどね・・・)
「誰一人いないのも、珍しいな・・・」
(まぁ、みなさん社会に出てるから、暇じゃないよね?)
そう自分を納得させると、洗面台のある方へと進む。
手洗いうがいをしてから、お店の方へ戻る。
CLOSEの看板が出ているため、店内はとても静か。
その静けさに、不思議な安心感を覚えながらカウンター席へ座る。
キッチンへの滞在時間が長い瑞希お兄ちゃんと、一番距離が近くなれる場所。
今はいないけど、彼の笑顔を思い出して思わずニヤリ。
「ん?」
ふと、私がよく座るカウンター席の定位置近くに、紙の束が置いてあることに気づく。


