バレないように落ち込んでいたら、何も知らない瑞希お兄ちゃんが言った。
「つーか、東山高に入ってから、俺の知る限り、いじめはなかったぜ?」
「い、いいですね~平和だったんですね・・・」
「いや、単に、いじめを見つけ次第、皇助がぶっつぶしてただけだ。」
「わははははは!いじめっ子探知機と呼んでくれ!!」
「え!?意外な新事実発覚!!?」
〔★意外すぎる★〕
この野獣が人助け!?
(ありえない・・・!)
「ほ、本当に百鬼さんが!?」
「そうなんだよなー」
思わず聞き返せば、瑞希お兄ちゃんが教えてくれた。
「これでもこいつ、いいところがあってな。」
「どんなところですか!?」
「カツアゲ現場を押さえる名人なんだよ。」
「警察以上ですね!? 」
「ああ。中には、警察に被害届を出してもいいぐれーなのに、大人の事情でできないとか、警察が動かないとかで〜なんやかんやで・・・・懐かしい・・・・俺らも手を貸してやった。」
「わははははは!」
〔★あまり聞かない懐かしいだ★〕
「み、見直しました、百鬼さん!素敵です・・・!正義感が強かったんですね!?」
「わはははは!ドンドン俺様を見習え、凛助!」
「だまされるな、凛。」
「え?」
「凛の夢を壊してわりぃけど、ちょっと違うんだよなぁ~」
「そいつは無償で人助けはしないんぞ、凛たん。」
「そうよ!皇助がいじめ問題に関与したのは自分のためよっ。」
「利害関係の一致ということだ。」
「瑞希お兄ちゃん!?烈司さん!?モニカちゃん!?獅子島さん!?」
「あ!?余計なこと言うなオメーら!!」
感動する私に、他の4人からストップがかかる。
「つーことで、真相はこうだ!」
「瑞希―!!」
百鬼の言葉を遮ると、瑞希お兄ちゃんは言った。


