彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)



バレないように落ち込んでいたら、何も知らない瑞希お兄ちゃんが言った。



「つーか、東山高に入ってから、俺の知る限り、いじめはなかったぜ?」

「い、いいですね~平和だったんですね・・・」

「いや、単に、いじめを見つけ次第、皇助がぶっつぶしてただけだ。」

「わははははは!いじめっ子探知機と呼んでくれ!!」

「え!?意外な新事実発覚!!?」



〔★意外すぎる★〕


この野獣が人助け!?


(ありえない・・・!)



「ほ、本当に百鬼さんが!?」

「そうなんだよなー」



思わず聞き返せば、瑞希お兄ちゃんが教えてくれた。



「これでもこいつ、いいところがあってな。」

「どんなところですか!?」

「カツアゲ現場を押さえる名人なんだよ。」

「警察以上ですね!? 」

「ああ。中には、警察に被害届を出してもいいぐれーなのに、大人の事情でできないとか、警察が動かないとかで〜なんやかんやで・・・・懐かしい・・・・俺らも手を貸してやった。」

「わははははは!」



〔★あまり聞かない懐かしいだ★〕



「み、見直しました、百鬼さん!素敵です・・・!正義感が強かったんですね!?」

「わはははは!ドンドン俺様を見習え、凛助!」

「だまされるな、凛。」

「え?」

「凛の夢を壊してわりぃけど、ちょっと違うんだよなぁ~」

「そいつは無償で人助けはしないんぞ、凛たん。」

「そうよ!皇助がいじめ問題に関与したのは自分のためよっ。」

「利害関係の一致ということだ。」

「瑞希お兄ちゃん!?烈司さん!?モニカちゃん!?獅子島さん!?」

「あ!?余計なこと言うなオメーら!!」



感動する私に、他の4人からストップがかかる。



「つーことで、真相はこうだ!」

「瑞希―!!」



百鬼の言葉を遮ると、瑞希お兄ちゃんは言った。