「瑞希お兄ちゃん。」
「ん?どうした?お代わりほしいか?」
「あ、まだ残ってるので大丈夫です。って、そうじゃなくて~!」
笑顔で進める彼にうなずきながら、勇気を振り絞る。
心臓の鼓動を舌の上に感じながら、声に出して言った。
「瑞希お兄ちゃんが高校生の時って、いじめはあったんですか?」
「はあ?いじめ?」
「そ、そうです!瑞希お兄ちゃんの・・・烈司さん、モニカちゃん、獅子島さん、百鬼さんの高校時代は、いじめ問題はありましたか!?」
「なかったけど?」
「なかったんですか!?」
「「「「ないない。」」」」
「え!?オールで否定!?」
〔★みんなの返事は早かった★〕
私の質問に迷うことなく、答える瑞希お兄ちゃんとゆかいな仲間達。
あっさりしすぎだと思っていれば、アイスカフェラテを一口飲んでから瑞希お兄ちゃんが言った。
「なんで、そんなこと聞くんだ?」
「え!?え~と・・・」
そう聞かれるとわかっていたので、用意していた答えを言った。
「可児君を龍星軍に入れたとはいえ、まだ元SHIELDだと考える人が多いんです。彼・・・学校で一緒にいる人とか、いじめてた羽柴って奴とは、どうしてるのかと思うと・・・」
「ああ、そういうことか?まぁ、そういう意味でもなかったな。」
納得してうなずくけど、やっぱり答えは同じ。
「ないですか?」
「ないな。俺ら『硬派』で売ってたから、シロートはもちろん、ヤンキー相手だって、ムカついてもタイマンで決めてた。なぁ、烈司?」
「そうだな。タイマンで大体は決まる。俺ら勝ったことしかないけどな~」
「タイマン・・・・」
無理だわ。
(菅原凛で、タイマンは無理だよ・・・)
空手は黒帯なので、普通の男子相手でも勝てる気はしたけど、ちょっと採用できないな・・・
〔★解決策にはならなかった★〕


