彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)



「けど、元SHIELDは馬鹿なことしたぜ。」

「え?元々馬鹿じゃないですか、瑞希お兄ちゃん?」

「凛お前・・・そんな無垢(むく)な顔で言うなよ。いや、俺が言いたいのは、可児を追い出したことだ。」

「あ、やっぱり、瑞希お兄ちゃんもヒドイと思います?」




仲間なのに、敵である私を褒めたという理由で、リンチにされて仲間はずれにされた。

その後可児君は、いじめのない龍星軍へ来たけど・・・・






(私のいじめは・・・いつ解決するんだろう。)




たぶん、このままじゃ変わらない。

行動しているが、うまくいかない。

やっぱり、お母さんに言う方がいいかな?



悩む私の側で、瑞希お兄ちゃんは言葉を続ける。



「あのままいけば、間違いなく可児は、歴代SHIELD総長の中でも一番良い頭になってた。蛇の目と合併したって言ってたSHIELDも、やっぱ吸収されて傘下になったみたいだからな。」

「え!?そっち!?」



思っていたことと違うと言えば、瑞希お兄ちゃんが不思議そうに私に言う。



「そうだろう?明日辺りには、大河達の耳にも入ると思うけど、完全に吸収された。SHIELDはなくなったんだよ。」

「・・・やっぱりそうなりましたか・・・まぁ、どうでもいですけど。」

「言うことシビアだな!?」

「だって瑞希お兄ちゃん・・・僕、いじめをするような奴らは嫌です。瑞希お兄ちゃんを悪く言う奴はもっと嫌ですよ・・・!」

「うれしいし、わかりやすいな!?」



〔★好き嫌いがわかれていた★〕



なくなればいい。

SHIELDみたいに、私をいじめてる渕上達もいなくなればいい。




「よかったな、瑞希?凛たんに愛されてて~」

「みーちゃんばっかり、ずるいわよ!凛ちゃん、モニカちゃんにも愛の言葉を~!」

「甘ったるいことばかりしおって。カツを拭いてやる身にもならんか。」

「わはははは!暴れられて面白かったぜー!凛助、これからもその調子でガンガンやれよ!?」


「うるせぇよ、お前ら!凛、深く考えんなよ。凛は凛のままでいいからさ?」

「うん、ありがとう、瑞希お兄ちゃん・・・」



『菅原凛』の生活も、『凛道蓮』みたいに幸せならいいのに。



(いじめさえなければ、私は幸せなのに・・・・!)



自分のいじめを思い出すと同時に、疑問がわき起こる。