彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




話がまとまったところで、瑞希お兄ちゃんに聞いた。



「ところで瑞希お兄ちゃん、夏祭りの初日は朝からお手伝いに来ればいいですか?」

「え?朝から平気なのか?」

「大丈夫です。時間はあいてますから。」

「そう言ってくれんなら、助かるけど~」

「はい!任せて下さい!」



もうすぐ学校も終わる。

その前にテストがあるが、スケジュールをきちんと立てれば何とかなる。

それを乗り越えれば、いまいましい連中とも、しばらく顔を合わせなくて済む。



(てか、夏休み中にハメをはずして死んでしまえ、渕上♪)




「じゃあ、朝から頼ぜ?」

「はい、お任せください♪」



笑顔で瑞希お兄ちゃんが、頭をなでてくれる。

それに、えへへ♪と浮かれていたら、周りから声が上がった。



「あーあ、いいなぁ~!あたしも、学校の方がなければ、行けるのにねぇ~」

「え?モニカちゃん、お店をしてるんじゃないの?」

「あら、お店もしてるわよぉ~!ネットショップ♪」

「じゃあ、学校というのは?」

「あららん??あたし、凛ちゃんにファッション専門学校に言ってる話してなかったかしら??」

「え!?してないと思います!」



〔★新事実だった★〕




「やーん、ごめんね!モニカちゃん、トータルファッション専門学校ってところに行ってるの~!ファッション販売能力検定とか、サービス接客実務検定とか、とりたいのよね~」

「どんなものかわかりませんが、本格的!」



〔★モニカはガチだ★〕




「だからねぇ~夏休み目前の土曜日だけど、学校のみんなと秋に行われるファッションショーの準備だけしておきたいの~それしとくと、後が楽だから。」

「頑張ってください。」

「きゃは!頑張るわ~オシャレの秋になったら、見に来てちょうだいね!?」

「もちろんです。」

「ありがとう~♪」



首を縦に振れば、前髪をナデナデしてくれた。



(そっか・・・・・モニカちゃん、来れないんだ・・・)



会長さん、お祭り当日の朝は、人手がほしいと言ってた。

来れそうだったら、みんなに来てほしいと言っていたのに残念がるだろうな。