彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)



「あん、美味しい~♪」

「ふむ、味は悪くない。」

「あ~シャリシャリ感がいいわ。」

「わははは!コーヒーと炭酸水が、ノンアルコールに、ばけんのが面白れぇなー!?」

「つーか、瑞希は何飲んでんだ?」

「アイスカフェラテ。」

「自分の分はシンプルだよな~」

「それなのに、あたし達のは手が混んでて~愛を感じちゃう~♪」

「愛もくそもあるか、馬鹿者。オーダー通りに作ってるだけだろう。」

「わはははは!酒飲みたくなってきたー!!」

「オメーは、さっきからそればっかじゃねぇーか!?」



(瑞希お兄ちゃん、楽しそう・・・)



こういう時だけ、瑞希の兄ちゃん達は『男子』だと思う。

1人女の子が混じってるけど、年相応(としそうおう)の若者らしい。

大人の男だけど、仲間同士で騒ぐ姿はクラスの男子と変わりない。



(といっても、あくまで例えよ。あんなゲスイ連中と瑞希お兄ちゃんが同類なんてとんでもない・・・・!)



〔★いじめの恨みは深い★〕



「つーことで!今年は凛も参加するから、オメーらもよろしく頼むぜ!」

「りょーかい。いつも通り、占いの仕事を調整して、手伝いに行ってやるよ、瑞希。」

「あたしもオッケー!夜店用のお洋服と、ディスプレーの用意は任せてちょうだーい♪」

「仕方がない。お前ら兄弟のために、時間を作ってやろう。客層と商品の売れ行きの集計も手伝ってやる。」

「わはははは!面白くなりそうだぜ~」

「すまねぇ。ありがとな、みんな。」


「「「「「気にすんな。」」」」」



瑞希お兄ちゃんの言葉で、すべてが決まった。

息ピッタリで言う彼らを見て思う。



(友達っていいな・・・・)



ストローで自分のカフェインを吸いながらそう思っていれば、その友達の1人が言った。