彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)



「な、なにもありませんが?」

「そんなわけないだろう?今日は、ずっと変だぜ?なぁ、オメーら?」

「そうよ!モニカちゃんの女の勘が言ってるわ!凛ちゃんが悩んでるって!」

「き、気のせいですよ!」

「嘘は良くないぜ、凛たん。凛たんが悩んでるのは、俺のタロット占いで出てる。話してみろよ?」

「身近な人は占えないんじゃなかったんですか!?」

「烈司の場合は、霊視などに関してだ。今までのデータから見ても、お前が隠し事をしてるのは明白だ、凛道。」

「手に持ってるファイルは、なんですか!?」

「わははは!!なんだなんだ!?女でもできたか!?」

「うっ!?違いますよ!」



近い答えを言う百鬼にドキッとする。

それを百鬼がかぎ分ける。



「おーい、女らしいぞ!」

「マジで、凛たん!?」

「ええ!?いやーん!どこのドロボウ猫よ!?まさか高千穂ちゃん!?」

「なるほど。高千穂との交際が事実かどうか、龍星軍の男全員で凛道に迫っていたとすれば、高千穂だけいなかったのは納得できる。」

「みなさん、勝手に捏造しないでください!」

「凛!俺は、凛が高千穂と付き合うことは応援する。だから、正直に話してほしい。」

「だから違うって言ってるでしょう!?ひどい、瑞希お兄ちゃん!」

「照れるなよ、凛!もっと自分に自信を持てよ。男だろう?」

「わはははは!そう言うな、瑞希!凛助の奴、女の扱いがわからねぇだけだろう~!?」

「ありえるな。思春期のオスらしさが女相手では見られん。」

「いいじゃない!凛ちゃんこのままで可愛いわ!でも・・・強引さもほしいわねぇ~」

「なんだ、オメーら?凛たんに漢らしくなってほしいのかよ?このままでよかったんじゃねぇーの?」

「激変しろとは言わんが、少しは変化してもらわんとな。仮にも俺達の後輩だ。」

「ですから、ハードカバーの本を構えながら言わないでください!」

「瑞希、お前が面倒見るって言ったんだから、責任もって男を教えてやればー?」

「わはははは!いいなそれ!」

「あら~みーちゃんに出来る。」

「たりめぇーだ、馬鹿野郎!」



ニヤニヤしながら言うモニカちゃんに、胸を張りながら瑞希お兄ちゃんは言った。