彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




期待と夢のこもった気持ちで彼へと気持ちを伝える。





「僕、すっごく嬉しいです!本当にありがとうございます、瑞希お兄ちゃん!」

「はははは!可愛い凛のためだからなぁ~その分、夜店は頼むぜ?」

「もちろんです!瑞希お兄ちゃん、大好きっ!!」





テンションも上がっていたため、無邪気なノリで彼の背中に抱き付く私。

首に両手を回して、ギュッと彼の首に顔を埋める。





「こらこら、重いだろう?」





そんな私を抱き留めながら、クスクスと笑う愛しい人。

甘い言葉と笑顔で、甘えモードがONになる。





「えへへへ~お兄ちゃん、大好き!だぁ~~~~い、好きっ♪」

「はいはい、俺も好きだよ~?てか、乗っかるなら、肩、叩いてくれよ?」

「喜んで!」



(乗っかるじゃなくて、まきつくように抱き付いてたんだけどねぇ~)





ギューと抱きしめた後でサッと離れると、両手の拳を握る。

瑞希お兄ちゃんがシャーペンを机に置いたのを確認すると、トントンと左右交互に肩を叩いて行く。





「あー気持ちイイ~デスクワークは肩がこるからなぁ~♪」

「接客は立ち仕事ですよね?」

「今はバリスタのお勉強で机に向かってたじゃん?」

「あ、そうでした!失礼しました。」

「いえいえ。」

「ちなみに両足は平気ですか?ふくらはぎは?」

「あーそっちも痛いな。」

「じゃあ、この後でマッサージしますね!?」

「おいおい、良いのか?龍星軍の総長がそんなことしてぇー?」

「初代を敬うのは良いことなんです!僕を弟だと思ってるなら・・・・遠慮しないで、お兄ちゃん?」

「・・・・じゃ、弟に甘えようかな?」





伸びてきた手が前髪を触る。

よしよしと、私の髪をなでる手が心地いい。

最近分かったけど、私が『弟』と言えば、こうやって瑞希お兄ちゃんは優しくしてくれる。

必ず甘やかしてくれるとわかっているので、女だと名乗れない卑怯な私はこうやって甘える。





「肩がこったら、いつでも呼んで下さいね?僕が、もんで差し上げますから。」

「ありがとな、凛。」






恋人扱いされたいのが本音だけど、『特別扱いしてもらえる』なら、もう少しこのままでもいいかもしれない。

それだけ、得られる『幸福』が大きいから。





「凛、今日の夕メシ、2人でメシに行こうぜ。気になる店を見つけたんだ。」

「もちろんです!瑞希お兄ちゃんと一緒なら、僕はどこでもいいです♪」

「あはははは!かぁーいい奴めぇ~?」

「えへへへへ!」





涼しい部屋の中は、休憩している瑞希とその肩を幸せそうに叩く凛の2人だけ。

2人きりのつかの間の時間。



長い夏休みは始まったばかりだった。










~呼び出し上等!!喧嘩も恋も、万々歳!?~完~







~彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)3~完~