彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




「ちょ、痛い痛い苦しい!呼吸が~瑞希はん、ホンマは男らしいです~」

「わかりゃいいんだよ。」





素直に謝れば、いまいましそうな顔で手を話す瑞希お兄ちゃん。





「凛君・・・・もしかして、お兄さんも元は・・・?」

「うん、バリバリのヤンキー。」


「しかも、うちの卒業生で、困った教え子だった奴だ!」

「え?」





野太い声でそう言ってきたのは。





「あ!?雑賀先生!」

「元気か?凛、瑞希?」

「ご無沙汰してます、組長!」

「いいかげん、反社会的なあだ名はやめろ、瑞希。」





持っていた出席簿で軽く瑞希お兄ちゃんを叩く。

といっても、髪の毛が少し凹むぐらい。





「いってぇ~!凶暴教師は、相変わらずですねぇー」

「どこがだ!?思いっきり手加減しただろう?あいかわらず、どこにいても目立つ奴だなぁー?」

「すんません、先生!ご指導受けんで、すぐに帰りま~」

「あー待て待て!別に注意しに来たわけじゃねぇんだよ。」

「じゃあ、通りかかったんですか?」

「もっと違う。」





瑞希お兄ちゃんの言葉を否定すると、よく通る声で言った。






「転校生に、校内の案内をしてたんだ。」

「「転校生?」」






思わず、瑞希お兄ちゃんと顔を見合わせる。






「転校生って・・・東山にですか?この時期に?」

「そうだ。」

「へぇ~どんな転校せ――――――――?」

「どんな転校生か、気になる君にクーイズ!!」

「えええ!?」






聞き返した瞬間、背後から誰かに抱き付かれた






「だぁーれだぁ♪」






明るい声と共に、両手で目隠しをされる。

視界をふさがれる。






「ええっ!?だ、だ、だれだれ!?」

「ヒントー!チョコたんの大親友だぞ~?」

「は!?チョコ!?え!?まさか!?」






両目を覆う両手を掴みながら言った。







「ちーちゃん!?」

「だーい正解~!!ちーちゃんこと、幡随院長政だよぉーん♪」

「ああああ!?本当だ!?」







そこにいたのは、頭が真っ黒なちーちゃん。

前と違うのは、前髪の一部に赤いメッシュが入っていること。





「ちーちゃん、髪・・・?」


「ウェイウェイウェイ!気づいてくれた系!?心機一転でイメチェンしちゃったぁ~♪」





そう言って、横にユラユラ体を動かせば、ジャラジャラと彼を飾る装飾品がゆれる。

耳に、首に、指に、腕に、センスの良いアクセサリーをジャラジャラつけているが、間違いなく半グレ集団JAGUARのトップだった。