「じゃあさ~あと10分したら、出かけようぜ。」
「はーい♪」
ダークな気分になりかけたけど、好きな人の言葉で立ち直れる。
(ああ・・・この幸せがずっと続けばいいのに・・・)
そう思いながら、真面目にバリスタの本を読む瑞希お兄ちゃんを盗み見していたら―――
ピヨピヨピ―♪
電話がなる。
「凛のだな?」
「・・・誰でしょう?」
(もう!良いところなのに~!)
メールなら後で見ればいいけど、電話はそうはいかない。
表示を見てドキッとする。
(カンナさんだ。)
「誰だ?ちーちゃんか?」
「違いますよ!」
からかいながら言う瑞希お兄ちゃん。
ちーちゃんとは、幡随院長政とは、北瀬野倉庫に会ったのを最後に連絡は取っていない。
一応、返せてなかったメールの返事はした。
―僕にとって、ちーちゃんはちーちゃんだよ―
最後の文面に、P.Sとつけて送ったきりだ。
今日は間で、返事はない。
「ちーちゃんにも、立場があるんです。だからきっと・・・」
「・・・そーだな。悪かった。」
「良いんですよ。縁があれば、また会えます。」
「つーか、結構なってるけど、出なくていいのか?」
「あ!?そうでしたぁ~早く出ないと、怒られます!」
「誰に?」
「誰って―――――」
電話の相手に決まってる。
「カンナさんです。」
「マジか!見せろよ!」
ガバッと起き上がると、顔を密着させながら抱き付いてきた。
「うひゃ!?」
急接近されたことで、耳まで熱くなる。
そんな私を見て、瑞希お兄ちゃんがニヤニヤする。
「なーに赤くなってんだよぉ~喜んでんのかー?」
(あなたにです・・・!)
と言いたいけど、言えない。
「おーおー照れちゃって、こいつはぁ~?」
「わ!?く、くすぐったいですよぉ~?」
うりうりと、頬を指でつつかれ、ボディタッチをされる。
(ナイス、カンナさん!)
思わぬお触りに舞い上がる。
(今度から、カンナさんのメールは瑞希お兄ちゃんの側で見よう!)
〔★それでは解決にならない★〕


