「俺は不良だ!ヤンキーだ!龍星軍4代目総長の凛道蓮だ!!」
「そ、それは、今聞いてー」
「知ったなら、覚えとけ!!俺が嫌だと思うことは実行させない!ここで、蛇塚がどうなろうか知るか!この馬鹿を叩きのめすのが、俺なのか他の誰かなのかも蛇塚の運次第だ!でもな、とどめ刺して殺すのは、お前じゃない!長政!!」
「チョコ・・・」
「いい良い奴は・・・良い奴のままがいい。僕の思った通りの人でいてほしい。」
「・・・・お前・・・・」
「だから、これは違うんだ。こんなのは―――――――――ちーちゃんじゃない!!」
そう告げて、トンファーを下ろす。
「ちーちゃんじゃない。」
武装解除する。
そんな私に、一瞬視線を漂わせてからちーちゃんはつぶやく。
「俺は、幡随院長政だ。」
「なおさらだ。日本一の半グレ集団のトップ・JAGUARの幡随院長政のすることじゃない。
「・・・・チョコ・・・」
「お互い、運がなかったね。」
かすかに、私の知るちーちゃんに戻りかけたので言った。
「ちーちゃんも僕も、巻き込まれちゃったんだね?秀君や悠斗君みたいに。」
「・・・。」
それでうなだれるちーちゃん。
同時に、手にしていた竹刀を下ろした。
「う、うそだろう!?長政さんが・・・!?」
「攻撃をやめた!?」
「幡随院さんっ!」
「長政先輩!」
うつむいたままの彼に、仲間や蛇の目達が慌てていた。
そんな視線の中で、私は彼の名を呼ぶ。
「ちーちゃん。」
「・・・・長政だ。」
これに対して相手は、ちーちゃんの声で答えた。
「俺の名前は、幡随院長政・・・・。お前は?」
「・・・僕は凛道蓮。みんな、凛と呼んでます。」
それで、JAGUARのリーダは顔を上げた。
その目が、固まっている蛇の目達に向けられる。
「おい。」
「ひっ!?」
「そこで複雑骨折してるゴミ、病院へ持って行け。」
「あ、あの!」
「行け。それで、菊千代が目覚めたら伝えろ。二度と、俺を兄弟と呼ぶな。幡随院家はテメーらと絶縁だとな・・・!?」
「ひいいい!」
「さっさと消えろ!殺してほしいかっ!?」
「とんでもない!」
「失礼します!!」
物を持つようにして蛇塚を抱えると、逃げるように去って行く蛇の目達。
その時、蛇塚がどんな顔をしていたわからないけど、血以外の液体が頬から流れていたのはわかった。
(これで本当に懲(こ)りて、龍星軍にからんでこなければいいけど・・・)
〔★凛は心から願った★〕


