彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




「俺は不良だ!ヤンキーだ!龍星軍4代目総長の凛道蓮だ!!」

「そ、それは、今聞いてー」

「知ったなら、覚えとけ!!俺が嫌だと思うことは実行させない!ここで、蛇塚がどうなろうか知るか!この馬鹿を叩きのめすのが、俺なのか他の誰かなのかも蛇塚の運次第だ!でもな、とどめ刺して殺すのは、お前じゃない!長政!!」

「チョコ・・・」

「いい良い奴は・・・良い奴のままがいい。僕の思った通りの人でいてほしい。」

「・・・・お前・・・・」

「だから、これは違うんだ。こんなのは―――――――――ちーちゃんじゃない!!」





そう告げて、トンファーを下ろす。







「ちーちゃんじゃない。」







武装解除する。

そんな私に、一瞬視線を漂わせてからちーちゃんはつぶやく。







「俺は、幡随院長政だ。」

「なおさらだ。日本一の半グレ集団のトップ・JAGUARの幡随院長政のすることじゃない。

「・・・・チョコ・・・」

「お互い、運がなかったね。」







かすかに、私の知るちーちゃんに戻りかけたので言った。







「ちーちゃんも僕も、巻き込まれちゃったんだね?秀君や悠斗君みたいに。」

「・・・。」






それでうなだれるちーちゃん。

同時に、手にしていた竹刀を下ろした。






「う、うそだろう!?長政さんが・・・!?」

「攻撃をやめた!?」

「幡随院さんっ!」

「長政先輩!」





うつむいたままの彼に、仲間や蛇の目達が慌てていた。

そんな視線の中で、私は彼の名を呼ぶ。






「ちーちゃん。」

「・・・・長政だ。」





これに対して相手は、ちーちゃんの声で答えた。







「俺の名前は、幡随院長政・・・・。お前は?」

「・・・僕は凛道蓮。みんな、凛と呼んでます。」







それで、JAGUARのリーダは顔を上げた。

その目が、固まっている蛇の目達に向けられる。






「おい。」

「ひっ!?」

「そこで複雑骨折してるゴミ、病院へ持って行け。」

「あ、あの!」

「行け。それで、菊千代が目覚めたら伝えろ。二度と、俺を兄弟と呼ぶな。幡随院家はテメーらと絶縁だとな・・・!?」

「ひいいい!」

「さっさと消えろ!殺してほしいかっ!?」

「とんでもない!」

「失礼します!!」







物を持つようにして蛇塚を抱えると、逃げるように去って行く蛇の目達。

その時、蛇塚がどんな顔をしていたわからないけど、血以外の液体が頬から流れていたのはわかった。



(これで本当に懲(こ)りて、龍星軍にからんでこなければいいけど・・・)



〔★凛は心から願った★〕