彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




「な、なんだ!?」

「速くて見えなかった・・・!」

「『殺人居あい』・・・」

「さ、殺人?」





言ったのは、ちーちゃんの仲間のジオン。





「あれは長政さんの必殺の・・・・剣技。幡随院流秘伝の居合方法だ・・・!」

「そんなのまであるんですか!?」

「噂に聞いていたが、あれが・・・!」

「円城寺君知ってたの!?」

「噂程度では、な。そいつを使う時は、敵チームをつぶす時だって言うからな。」

「そうだ。頭同士のタイマンでもめったに使わない。俺だって、見るのは・・・2度目だ。」

「俺は初めてだ・・・。」

「俺も。」

「ワタシも・・・!」

「それはつまり・・・・」





仲間であっても、初めてだと言う人が多い技ということは・・・!?






「そうだ!長政さんをブチ切れさせた蛇塚さんが悪い!」

「やっぱり、そうなってるんですね!?」



〔★そうとう怒っている★〕



「自業自得とはいえ、ヤバいかもな。」

「円城寺君?」





注意深く、蛇塚を見ていた仲間がぽつりと言う。





「鉄を仕込んだ竹刀、ありゃあ骨だけじゃなく、内臓もやられてるぞ。」

「うそ!?」






その言葉で、慌てて2人を凝視する。

ちーちゃんを見る。





「俺、嘘つきは、大嫌いって言ってたよな?」

「あ、あ、あ・・・・!」





無表情で、淡々とちーちゃんはしゃべっていた。

これに対して蛇塚は、折れ曲がった身体と、震える口から血があふれ出ていた。





「田渕のジジイも、超大嫌いなんだけどぉ~?」





それを気に留めることなく、ジリジリと蛇塚との間合いをつめるちーちゃん。






「ガキの喧嘩にチャカまで持ち出しやがってよぉ~?蛇塚の名が泣くなぁ~!?」

「ゆ、ゆる・・・・!」

「死んでわびろやっ!!」






先ほどよりも、早い速度で両手が動く。

蛇塚がしたことは、自業自得。

嘘でダマしてまで、嫌いな相手を消そうとした根性が招いた痛いしっぺ返し。

同情する余地はないのに。







「だめー!!」




ガキィイン!!



「なっ!?」

「ひぃい!」

「く・・・!」


「な、なにやってんだ、凛!?」

「長政さんの竹刀を防いだ!?」






振り下ろされた武器を、トンファーを交差させて防いだ。