「なんで菊千代にケンカ売ったの?」
「売ってませんよ?」
真顔で聞かれたので、真顔で答えた。
「え~?即答系~?意味わかんなぁーい。」
それに、真顔のままで言うちーちゃん。
「僕もよくわからないんですよね。」
だから、わかるように教えてあげた。
「割愛しますけど、真面目な可児君を馬鹿にしたり、瑞希お兄ちゃんを誘拐して、ストーカーヤクザの片淵組長に売りとばそうとしたので、知恵と力技でやめさせただけです。」
「ばっ!デタラメ言うな!!」
「――――――――――――どうデタラメだ、テメー!!?」
否定する蛇塚に、瑞希お兄ちゃんが好きな円城寺君がキレる。
「瑞希先輩のケツを、身体を!汚い親父に差し出そうとしただろう!?しかも、無理やり愛人にする計画まで立てやがって!?」
「その上で、SHIELDをだまし討ちでつぶしやがったばかりか――――――!!」
「正々堂々と戦うどころか、真田先輩を誘拐したじゃねぇか!?」
「散々卑怯な真似しやがったテメーに、凛君を非難する刺客はねぇぞ!?」
「恥さらし野郎!族の風上にも風下にも置けない、ヤクザの身内だって言って威張り散らす馬鹿野郎が!」
「せやせや!そんで、瑞希はんを田渕組長からへ渡そうとしたのを、ブチ切れた凛にボコボコにされて負けたやんか!それなのに、拳銃で凛を撃ち殺そうとしてぇ~最後は瑞希はんにノックアウトされたんやないかぁ―い!」
「・・・・なんだと?」
「ば、馬鹿!!」
えん護しながら言った仲間の・・・・ヤマトの言葉で、ちーちゃんの目元がピクッと動く。
小さい動きだったけど、敏感に反応して蛇塚が叫ぶ。
「違う違う長政!嘘だ!こいつらの、でたらめだっ!!」
「うははは!そやったなぁ~!瑞希はんも殺しかけたもんなぁー!!」
「やめろぉぉぉぉグラサ――――――――ン!!」
「ほお・・・・!」
私の肩に回っているちーちゃんの手の力が強くなる。
気づいているのは、触れている私ぐらいだろう。
「うはははは!いやぁ~瑞希はんもさすが、初代総長やで!!健気にお兄ちゃんを守る凛を素早くかばい、素手で拳銃に勝つってところがええわ!なぁ~みんなぁー!?」
「そうだな!」
「瑞希先輩最高!」
「マジ硬派だぜ!」
「カッコいいよなぁ~」
「す、すごいんですね?」
「そりゃあ~凛のお兄ちゃんだもんな!そうだろう、凛?」
「そ、そうですけど・・・」
「へぇえ。」
隣からもれ始めるただならぬ殺気。


