彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)






「なんで菊千代にケンカ売ったの?」

「売ってませんよ?」





真顔で聞かれたので、真顔で答えた。





「え~?即答系~?意味わかんなぁーい。」





それに、真顔のままで言うちーちゃん。





「僕もよくわからないんですよね。」





だから、わかるように教えてあげた。



「割愛しますけど、真面目な可児君を馬鹿にしたり、瑞希お兄ちゃんを誘拐して、ストーカーヤクザの片淵組長に売りとばそうとしたので、知恵と力技でやめさせただけです。」

「ばっ!デタラメ言うな!!」

「――――――――――――どうデタラメだ、テメー!!?」





否定する蛇塚に、瑞希お兄ちゃんが好きな円城寺君がキレる。





「瑞希先輩のケツを、身体を!汚い親父に差し出そうとしただろう!?しかも、無理やり愛人にする計画まで立てやがって!?」

「その上で、SHIELDをだまし討ちでつぶしやがったばかりか――――――!!」

「正々堂々と戦うどころか、真田先輩を誘拐したじゃねぇか!?」

「散々卑怯な真似しやがったテメーに、凛君を非難する刺客はねぇぞ!?」

「恥さらし野郎!族の風上にも風下にも置けない、ヤクザの身内だって言って威張り散らす馬鹿野郎が!」

「せやせや!そんで、瑞希はんを田渕組長からへ渡そうとしたのを、ブチ切れた凛にボコボコにされて負けたやんか!それなのに、拳銃で凛を撃ち殺そうとしてぇ~最後は瑞希はんにノックアウトされたんやないかぁ―い!」

「・・・・なんだと?」

「ば、馬鹿!!」





えん護しながら言った仲間の・・・・ヤマトの言葉で、ちーちゃんの目元がピクッと動く。

小さい動きだったけど、敏感に反応して蛇塚が叫ぶ。






「違う違う長政!嘘だ!こいつらの、でたらめだっ!!」

「うははは!そやったなぁ~!瑞希はんも殺しかけたもんなぁー!!」

「やめろぉぉぉぉグラサ――――――――ン!!」

「ほお・・・・!」






私の肩に回っているちーちゃんの手の力が強くなる。

気づいているのは、触れている私ぐらいだろう。





「うはははは!いやぁ~瑞希はんもさすが、初代総長やで!!健気にお兄ちゃんを守る凛を素早くかばい、素手で拳銃に勝つってところがええわ!なぁ~みんなぁー!?」

「そうだな!」

「瑞希先輩最高!」

「マジ硬派だぜ!」

「カッコいいよなぁ~」

「す、すごいんですね?」

「そりゃあ~凛のお兄ちゃんだもんな!そうだろう、凛?」

「そ、そうですけど・・・」

「へぇえ。」





隣からもれ始めるただならぬ殺気。